実務者研修
2018/03/12
実務者研修
実務者研修とは介護職員初任者研修と呼ばれる資格から一歩進んで幅広い利用者に対して介護提供能力を獲得することが目標とされる資格です。介護職員初任者研修は介護の基礎を養う資格に値しているため、実務者研修は介護職員初任者研修からもう一つステップアップした資格という立ち位置になります。
研修は2年以上の養成課程を持つ介護福祉士養成校の到達目標と同じ水準を設けており、今後の介護保険制度の改正内容であったり新しい課題や技術を自ら把握することができる能力も求められます。これらから実務者研修は介護のプロの道を進むためにとても重要な意義を持つ資格となります。実務者研修が創設された理由には多様化する介護のニーズに対応していくために、介護福祉士の質を高めるためという理由もあります。介護福祉士は実務者研修からさらにステップアップした資格ですので、実務者研修を設けることによって介護福祉士の資格の質を上げる意味合いがあります。
高い介護技術を身につけられる
介護職員初任者研修と合わせて450時間に及ぶ研修を受けることによって取得できる資格が実務者研修です。その内容は実務経験だけでは習得することのできない知識や技術を中心に構成されていますので、現場で行っている介護を見直しながら自分の技術を確認していくことができます。そして自分の技術や知識の中でも足りていないところである課題を自ら見つけることができる能力も身につけることができます。
サービス提供責任者になりやすい
訪問介護事業所ではサービス提供責任者として働くためには実務者研修、もしくは介護福祉士の資格を取得していることが望まれます。ホームヘルパー2級を修了して3年以上の実務経験を積んだ人もサービス提供責任者として認められますが、平成25年4月からは訪問介護事業所に配置しても介護報酬が10%減額されてしまうようになりました。そのため経営的な視点からも実務者研修を修了しているサービス提供責任者が求められるようになっています。
介護福祉士を目指しやすい
平成28年度以降の試験からは介護福祉士の受験資格が難しくなっており、専門学校等の2年の教育課程を経ずに実務経験3年以上の条件を満たしていたとしても、実務者研修を修了していなければ介護福祉士の受験資格が認められません。介護福祉士資格はこれから介護業界でキャリアアップをしていくためにも、給料をアップさせるためにも役に立つ国家資格ですので、介護福祉士を目指すためにも実務者研修はとても役に立つ資格ということが言えます。